日本百名山って聞いたことあるかな。登山をやってる人なら知ってるよね。時間がかかってもいいから百名山を制覇したい、なんて人もけっこういるんじゃないかな。
で、今回は日本百名山の中で一番、標高が低いのが筑波山なんだよってお話です。
ひとりの登山家が選出した「日本百名山」
え?一人が選んだの?国が制定したとか、登山家連盟みたいのが選んだとか、そんなんじゃなくて??って思うよね。私も思った。でも、本当なんだよね。
「日本百名山」というのは、小説家である登山家でもある深田久弥さんの山岳随筆「日本百名山」に出てきた100座のことを指すんだって。(ちなみに高さのある山の単位は「座」を使うのが主流みたい)
深田久弥さんが実際に登頂した山の中から、独自の基準のもとに選定したそう。
その基準っていうのは、以下の通り。
1.品格・・誰が見ても、美しく立派な山か
2.歴史・・昔から人との関わりが深い山か
3.個性・・その山にしかない特徴や光景があるか
この3つを兼ね備えていれば、山の高い低いは関係ないってことなんだよね。
標高1000mもない筑波山が「日本百名山」に選ばれた訳
「日本百名山」の中で1000m以下の山は茨城の「筑波山(標高877m)」と鹿児島の「開聞岳(標高924m)」の2座のみ。
ということで、筑波山が日本一標高の低い「日本百名山」なんだよね。
上にも書いた通り、標高は選定基準には関係ないとはいえ、1000mにも満たない筑波山が選ばれた理由は以下のふたつ。
- 関東平野に位置する珍しい独立峰的な山である
- 古くからの神域とされる霊山である
登山初心者にも上りやすい山ってことだけじゃなくて、ちゃんと歴史もあるし、個性もあるってこと。
2つの頂点のうち、より標高の高い女体山から関東平野が一望できるし、晴れた日には富士山も見える。四季折々の風景も楽しめる。
登ってみたらきっと、「日本百名山」に選ばれた理由が、もっともっと良くわかるんだろうなあ。