「青い丘保育園つくば」で、3月末をもって職員の半数にあたる9人の保育士さんが退職するんだって。
普通に考えたら、そんなに一気に辞めるわけないよね。今日は少し真面目なお話だよ。
「処遇改善加算」の未払い
大量退職の背景にあるのは、保育士の賃金を改善するために支払われる賃金の一部である「処遇改善加算」が過去に支払われていなかったこと。
「処遇改善加算」は保育士不足を解消し、待機児童を減らす目的で国が創設した制度。全保育士が対象で、①経験年数に応じて加算される分 ②役職や技能などに応じて加算される分の2種類がある
いずれにしても、保育士さんがが正当な権利として受け取るはずのものが支払われていなかった、ということなんだよね。
警官立ち合いのもとでの話合い
事態を知った保護者は2月8日、園長と面談。保護者説明会の開催を要求するも、園長が「わからない」を繰り返すだけで説明が全然なかったんだって。
10日になり、園側から保護者向け連絡アプリで以下の内容が発表された。
- 職員9人が3月末で退職すること
- それにともない保育士の確保を早急に進めること
- 保育士への未払いについては、県及び市から指導を受けていたこと、現在適正に処理をすすめていること
ここでも保護者への説明会開催については触れられていなかったため、保護者側が再訪すると、園側は警察を呼び、警官立ち合いのもとで保護者説明会を要求するという異常な事態がおこった。
一連の責任感・誠意のない対応をみると、保護者が行動を起こしていなかったら、今頃どうだったんだろうと思う。保育士さん、子供達、保護者の方々、どの立場で考えても怒りが収まらないな。
青い丘保育園つくば
人を大切にしなかった報いは自分に返ってくる
相手を大切にしない人間関係や、働く人を大切にしない組織や企業は、何らかの形でしっぺ返しがくると考えてる。
今回の保育園のケースは、保育士さんに正当に支払わなくてはいけない賃金の一部を払わなかったことで、大量退職という最悪の結末になったんじゃないかな。
子供達、保護者の方々、園に残る保育士の皆さんは、意味の異なる被害者だ。少しでも良い形で事態が収束してほしいと思う。