茨城県つくば市を拠点にするクラフトビールの醸造メーカー、つくばブルワリーが新工場の稼働を発表し、これにより製造能力を5倍に引き上げました。これまでの施設と合わせ、ますます拡大する需要に応えるため、新工場での製造が始まります。
新工場で生産UP 全国展開へ
約1360平方メートルの広大な土地に建てられた新工場は、延べ床面積約195平方メートルで、4月上旬から醸造をスタートし、5月上旬には初の商品が出荷される予定です。
つくばブルワリーはこれまで、チョコレートやフルーツ、米など様々な原料を使用した個性的なビールで知られ、特に地元での店頭販売が主力でした。しかし、新工場の完成に伴い、350ミリリットル缶や樽のビールも製造対象に加え、これを通じて全国展開を果たします。保存がきく特性を生かし、酒販店やスーパーを通じて、ますます多くの人にビールを提供する計画です。
つくばブルワリー公式サイト:http://pebbles-tsukuba.com/
地元産の原料を使用
新工場では地元の農家から仕入れた大麦や小麦を使用し、地元産のビールを醸造する方針。2023年10月からは茨城県産のモルトを100%使用したビールの試験醸造も始まっています。また、約400平方メートルの畑で自社栽培する予定の「ホップ」も、ビールの風味に重要な影響を与える要素として、つくばブルワリーの工場で生産されます。
クラウドファンディングによる寄付も新工場建設の要因となり、目標金額を上回る536万円が集まりました。これは、ビール製造に必要な天然水をくみ上げる井戸の掘削費用などに充てられました。
つくばブルワリーは中心部の既存工場にて年間1万3000リットルのクラフトビールを製造していましたが、新工場の完成で年間製造能力は5倍強の約6万6000リットルにまで拡大します。つくばブルワリーは今後ますます多くの地域で、そして全国で愛されるビールを提供していくことでしょう。