7月の上旬につくば市と土浦市の桜川で、特定外来魚釣り大会が行われ、約70人の親子連れや釣り好きが参加しました。午前中だけでアメリカナマズ126匹、ブラックバス2匹、ブルーギル9匹の計約131キロもの魚が釣り上げられたという驚きの報告が上がっています。


特定外来魚の駆除を目的に開催

この釣り大会は、特定外来魚を駆除するために桜川漁業協同組合が主催しており、一般の釣り愛好家の協力を得て行われています。じつは、自然豊かなつくば市ですが、市内を流れる桜川は特定外来魚の繁殖が進み問題となっています。
釣果の9割を占めたアメリカナマズは、1980年代に霞ケ浦に定着し、その後爆発的に増え始めました。雑食性のアメリカナマズは、在来魚のワカサギなどだけでなく、モグラまで食べてしまうこともあるそうです。
大会には、県外からも多くの釣り人が参加しました。今回の優勝者は兵庫県から参加された男性で16.7キロの釣果をあげたそうです!
釣り上げた魚を有効活用

これまで釣り上げたアメリカナマズは埋めて処分していました。しかし今大会では、「ただ殺すのは忍びない」という漁協の組合員らの意向で、つくば市内の中華料理店や近隣の農家で働く外国人技能実習生に引き取ってもらい、食べてもらうことになりました。漁協はさまざまな方法でアメリカナマズを活用するために努力しています。
ちなみに、今回の大会とは関係ありませんが、つくば市では外来種のアメリカザリガニをグルメ食材として町おこしをしている地域もあります。
桜川ではアメリカナマズ以外にもハクレンの大量遡上など、魚種の変化が問題となっています。ハクレンは特定外来魚ではありませんが、外来種であり、最近では桜川で大群となって遡上するようになりました。
つくば市内の河川が外来種に占領されてしまわないように、いろんな試みを実施したいですね!

